日本でもできる?HSBC香港(香港上海銀行)で口座開設をする方法を解説
HSBC香港は金融機関の時価総額で世界ランク7位のメガバンクです。資産を海外に分散させたい人、海外出張や旅行の機会が多く、利便性の高い銀行口座を持ちたい人には安心できる銀行といえます。
しかし海外の銀行だからこそ、どこで口座開設できるのか、必要な書類なども日本とは異なります。この記事ではHSBC香港で口座開設する手順をわかりやすく説明します。便利なサポートも紹介しますので、必要な方はぜひご活用ください。
目次
- 1 HSBC香港(香港上海銀行)で口座開設する8ステップ(個人口座)
- 2 1. HSBC香港の香港にある本支店へ予約を入れる
- 3 2. 必要な書類を持って窓口に行く
- 4 香港に住所がある人・住んでいる人(居住者)
- 5 香港に住所を持たない人・住んでいない人(非居住者)
- 6 3. 書類を記入する
- 7 4. 質問に答える
- 8 5. 書類にサインする
- 9 6. 口座開設セットを受け取って入金する
- 10 7. ATMの利用を始める
- 11 8.インターネットバンキングの初期設定をおこなう
- 12 HSBC香港の口座開設に関する注意点
- 13 HSBC香港(香港上海銀行)で開設できる口座の種類
- 14 HSBC香港(香港上海銀行)で口座開設するメリット
- 15 1. リスクを軽減して資産を保有できる
- 16 2. 世界170以上の国と地域でATMを利用できる
- 17 3. ひとつの口座で複数の通貨を管理できる
- 18 4. 日本から近い
- 19 HSBC香港(香港上海銀行)で口座開設するデメリット
- 20 1. 2年間使用していないと口座が凍結してしまう
- 21 2. 英語または中国語を話せないと口座開設できない
- 22 まとめ
HSBC香港(香港上海銀行)で口座開設する8ステップ(個人口座)
HSBC香港で口座を開設する手順は次の8ステップです。
1.HSBC香港の香港にある本支店へ予約を入れる
2.必要な書類を持って窓口に行く
3.書類を記入する
4.質問に答える
5.書類にサインする
6.口座開設セットを受け取って入金する
7.ATMの利用を始める
8.インターネットバンキングの初期設定をおこなう
1ステップずつくわしく解説します。
1. HSBC香港の香港にある本支店へ予約を入れる
予約はオンラインまたは電話で入れられます。必ずしも予約する必要はありませんが、スムーズに手続きを進めるために予約してから窓口に出向くことをおすすめします。
2. 必要な書類を持って窓口に行く
口座開設の手続きに必要な書類を持って、香港の本支店の窓口に向かいましょう。必要な書類は香港に住んでいる人とそうでない人で異なります。
香港に住所がある人・住んでいる人(居住者)
いわゆる香港居住者が口座開設するのに必要な書類は次の3つです。
- 香港のIDカード
- パスポート(有効期限が半年以上あるもの)
- 住所を証明できる書類(公共料金の請求書など)
香港に住所を持たない人・住んでいない人(非居住者)
この記事をご覧の方は非居住者に該当するパターンが多いのではないでしょうか。非居住者がHSBC香港で口座開設するには次の3つが必要です。
- パスポート(入国時に受け取る入国スリップという小さな紙も必要。捨てないように注意)
- 現在の住所を証明できる書類(国際運転免許証、翻訳証明書付きの住民票など)
- 国際運転免許証:日本各地の運転免許センターで取得できる
- 翻訳証明書付きの住民票:直近3ヵ月以内に発行されたもの、日本領事館または公証役場にて手続きできる
- マイナンバー(マイナンバーカードもしくはマイナンバーが記載されている書類)
※口座開設の後に海外送金する場合をのぞいて、多額の現金を預け入れる予定の人は銀行通帳の原本といった「原資証明」が必要です。原資証明は金融機関で発行できます。
3. 書類を記入する
本支店に着いたら窓口のスタッフに「口座開設したい」旨を伝えて書類を受け取りましょう。書類をもらったら必要事項を記入して、2で準備してきた書類とあわせて提出します。
4. 質問に答える
銀行のスタッフから質問される内容に答えます。質問の内容はおおむね次のような内容です。
- 銀行口座を開設する理由
- 銀行口座を使用する目的
- 資金源
- 銀行口座を使用する目的
5. 書類にサインする
次に銀行規約への同意、ATM利用承諾などの書類にサインします。サインは漢字・アルファベットのどちらでも構いません。ただし、ここで記入したサインは今後もHSBC香港での手続きの際に使いつづけるものになります。漢字・アルファベットのどちらでサインしたか忘れないようにしましょう。
6. 口座開設セットを受け取って入金する
口座開設に問題ないと判断されたら、その場で次の3つを受け取ります。
- ATMカード
- 小切手(請求した場合)
- セキュリティデバイス(請求した場合)
7. ATMの利用を始める
口座への入金が終わったら、ATMカードを有効化します。ATMのPIN(暗証番号)は口座開設のときに受け取った6ケタの数字です。銀行が発行したランダムな数字のため、ATMで自分が管理しやすい番号に変更しておきましょう。
なおPINの変更は香港にあるHSBC香港のATMでおこなえます。日本に戻ると変更できませんので、口座開設とあわせて香港ですませておくことをおすすめします。
8.インターネットバンキングの初期設定をおこなう
インターネットバンキングの初期設定は日本からでもおこなえますが、3回以上失敗すると窓口でリセットしてもらわなければいけません。ATMのPIN変更とあわせて、できれば香港滞在中にすませましょう。
HSBC香港の口座開設に関する注意点
口座開設について順を追ってお伝えしましたが、上のステップを踏んでも必ずしも口座開設できるとは限らないのが現状です。門前払いされてしまう、理由なしに口座開設を拒否されるケースもあります。口座を開設できる確率を少しでも高めるには、サポートサービスの利用をおすすめします。
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HSBC香港(香港上海銀行)で開設できる口座の種類
HSBC香港では「総合口座」を開設するケースが一般的です。総合口座は3つのグレードに分かれています。
総合口座 | |||
---|---|---|---|
グレード | HSBC One | HSBC Premier | HSBC Jade |
最低預金額 (3ヵ月平均) |
なし | 100万香港ドル (約1,700万円) |
780万香港ドル (約1億3,260万円) |
口座維持手数料 | 12種類 (香港ドル・日本円・人民元・米ドル・ユーロ・英ポンド・豪ドル・カナダドル・ニュージーランドドル・シンガポールドル・タイバーツ・スイスフラン) |
||
ATMの引出し手数料 | HSBC香港・ハンセン銀行:無料 香港内の他行:25香港ドル / 回 |
世界中のATMで無料 | |
海外銀行への送金手数料 (ネットバンキング) |
50香港ドル / 回 | ||
海外銀行への送金手数料 (窓口) |
220香港ドル / 回 | 200香港ドル / 回 | 120香港ドル / 回 |
海外HSBC香港への 送金手数料 |
なし |
HSBC香港では総合口座をひとつ開設するだけで、次の5つの口座も管理できます。
- 香港ドル普通預金
- 香港ドル当座預金
- 外貨預金
- 定期預金
- 投資サービス(株式や投資信託など)
また総合口座には3つのグレードがあり、口座開設の際にどれか決める必要があります。
- HSBC One
- HSBC Premier
- HSBC Jade
とくにこだわりがない人や、HSBC香港への預け入れが100万香港ドル(約1,700万円)に満たない予定の方はHSBC Oneを選んでおけば問題ありません。HSBC PremierやHSBC Jadeを利用するには最低預金額の条件があり、条件を満たせばあとからでもアップグレードできるためです。HSBC PremierやHSBC Jadeでは銀行の専用カウンターや専用ラウンジが利用でき、手数料や金利の優遇も受けられます。
HSBC香港(香港上海銀行)で口座開設するメリット
日本の銀行ではなくHSBC香港で口座を持つメリットはどんなものでしょうか。おもに次の4つがあげられます。
- リスクを軽減して資産を保有できる
- 世界170以上の国と地域でATMを利用できる
- ひとつの口座で複数の通貨を管理できる
- 日本から近い
1. リスクを軽減して資産を保有できる
資産管理においては1箇所(日本)に集中させるよりも分散したほうがリスクを抑えられます。もしふだん利用している日本の銀行になにか起きたとしても、外国に分散しておけばダメージを軽減できるからです。
またHSBC香港は安心して資産を預けられる銀行といえます。HSBC香港の設立は1865年と150年以上の歴史があり、世界63の国と地域で4,000万人の顧客を抱えています。S&Pによる金融機関の格付ではA-(※)と高い水準を維持し、時価総額を見ても世界中の金融機関で7位にランクインする銀行です。なお日本の金融機関では三菱UFJフィナンシャル・グループの15位が最上位です。
※S&Pによる格付のA-とは「債務を履行する能力が高い」ことを意味します。日本の3大メガバンクであるみずほフィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループもA-の格付を保有しています。
2. 世界170以上の国と地域でATMを利用できる
HSBC香港のキャッシュカードは銀聯(Union Pay)と連携しているため、世界170以上の国と地域でATMを利用できます。
海外ATMの引出し手数料は40香港ドル〜50香港ドル(約680円〜850円)であり、空港の両替所ではレートが良くないところも多いため、旅行や出張の際にも便利で経済的です。
3. ひとつの口座で複数の通貨を管理できる
総合口座を開設すれば外貨預金も利用できるようになり、11種類の外貨を管理できます。もちろん日本の銀行でも外貨預金口座を利用できますが、2で述べた海外ATMの使い勝手の良さも含めるとHSBC香港は利便性が高いといえます。
4. 日本から近い
HSBC香港では口座開設やインターネットバンキングでロックがかかってしまった場合の手続きにおいて、香港の窓口に直接出向く必要があります。しかし東京-香港のフライト時間は4〜5時間と、海外のなかでも比較的足を運びやすいでしょう。
口座開設をするにも1泊あればじゅうぶん、早朝のフライトで行けば日帰りも不可能ではありません。
HSBC香港(香港上海銀行)で口座開設するデメリット
一方で、HSBC香港で口座開設をおこなうデメリットはおもに次の2つです。
- 2年間使用しないと口座が凍結される
- 英語または中国語を話せないと口座開設できない
1. 2年間使用していないと口座が凍結してしまう
口座を持っていても、2年間お金の動きがなければ口座は凍結されてしまいます。口座が凍結されると引出しや送金ができません。またインターネットバンキングにおいては1年間ログオンしないと凍結され、第三者への送金が制限されます。
<解決策>
口座の凍結に関してはこちらの記事でくわしく解説しています。口座を凍結されないための予防策も説明しているため、一度目を通しておきましょう。
2. 英語または中国語を話せないと口座開設できない
口座開設は香港の本支店窓口でおこないます。そのため英語または中国語を話せる必要があります。英語・中国語を話せるかどうかは口座開設の審査基準にもなっているため、コミュニケーションが取れなければ口座開設は難しいでしょう。
<解決策>
日本人の専門スタッフが通訳として窓口に同行してくれるサービスを利用しましょう。サポート料金は業者にもよりますがおおむね4,000香港ドル(約68,000円)程度です。必要な書類の案内などもおこなってくれるため、ひとりでは不安な方や、口座開設できる確実性を上げたい方はサポートの利用をおすすめします。
\日本人の専門スタッフが安心サポート/
まとめ
HSBC香港で口座開設する手順と、メリット・デメリットを中心にお伝えしました。HSBC香港は利用できるATMの数や、総合口座ひとつで複数の通貨を管理できる点、そして歴史と実績が魅力的です。
しかしHSBC香港で口座開設するには香港まで出向く必要があり、英語や中国語が話せなければいけません。必要な書類も日本の銀行で口座開設する場合とは異なります。
「HSBC香港で口座開設したいけれど、ひとりでは自信がない」という方は、サポートの利用も検討してみましょう。
\日本人の専門スタッフが安心サポート/