香港に残されたHSBC口座を日本から相続。香港法律事務所と連携し約1年11か月で着金した実例

「亡くなった家族が、香港に銀行口座を持っていたことが分かった」
「日本の相続手続きは進めたものの、香港に残された資産をどう受け取ればよいのか分からない」
海外に資産が残されている場合、日本国内の相続手続きだけでは資産を受け取れないことがあります。
今回ご紹介するお客様も、被相続人が亡くなった後に、HSBC香港に約1,600万円相当の資産が残っていることが判明しました。
相続人は日本在住。遺言書はなく、香港でどのような手続きが必要なのか分からない状態からOSSJへご相談いただきました。
OSSJでは香港の法律事務所と連携し、日本側で必要となる情報・書類の整理、関係者との連絡調整、認証手続きの調整、香港側との進捗管理などをサポート。
途中、相続人の入院や書類の追加対応、HSBC側での処理遅延もありましたが、最終的に日本の銀行口座への着金を確認しました。
ご相談開始から約1年11か月。香港に残された相続資産の受取まで完了した実例です。
※個人情報保護のため、お名前・地域・時期・一部の状況は一般化しています。
※本事例における香港法上の法律事務・香港裁判所への申請等は、香港の資格を有する法律事務所が担当しています。OSSJは日本側の窓口として、情報整理、関係者との連絡調整、書類の受渡し、進捗管理等をサポートしました。
亡くなった後に、HSBC香港口座に資産が残っていることが判明
今回のケースでは、被相続人が生前、香港に保有していた資産の詳細を家族へ十分に伝えていませんでした。
亡くなった後に確認を進める中で、HSBC香港に約1,600万円相当の資産が残されていることが分かりました。
相続人は日本に居住しており、香港に生活基盤があるわけではありません。また、遺言書もありませんでした。
日本国内の銀行預金であれば、日本の金融機関へ相続関係書類を提出して進めるイメージを持たれる方も多いと思います。
しかし、香港に残された銀行資産の場合、同じようには進みません。
日本の相続手続きだけでは、香港の銀行資産を受け取れない
香港には、日本とは異なる相続制度があります。
今回のケースでも、HSBC香港に残された資産を相続するために、香港側での手続きが必要となりました。
そこでOSSJでは香港法律事務所と連携。日本側では、お客様から必要な情報を確認しながら、香港側へ渡す資料の整理や、必要となる認証手続きの調整などを進めていきました。
香港裁判所への申請などの法律事務は、香港の資格を有する法律事務所が担当しています。
香港に残された資産の相続でお困りですか?
日本に住む相続人の方からのご相談にも対応しています。まずは現在分かっている状況をお聞かせください。
日本で準備した書類も、そのまま香港へ送ればよいわけではない
国際相続では、「戸籍を取ったので、そのまま海外の銀行へ送ればよい」というほど単純ではありません。
今回も、日本国内で取得する資料に加え、香港側で利用できる状態へ整えるための対応が必要になりました。
途中では追加対応や書類の取り直しも発生しています。
OSSJでは香港法律事務所と内容を確認しながら、日本側でのお客様への案内、書類の受渡し、認証に関する関係先との調整などを行いました。
具体的な裁判所申請書類や申請方法については、案件ごとに異なり法律事務にも関わるため、本記事では掲載していません。
香港裁判所でプロベート手続きへ
必要な準備が整った後、香港法律事務所を通じて、香港裁判所での相続手続きが進められました。
ここからは、すぐに結果が出るわけではありません。裁判所側の審査や追加対応などもあり、一定の期間を要しました。
長期間にわたる手続きとなるため、OSSJからも定期的に香港側へ状況を確認し、お客様へ進捗をお伝えしながら進めました。
手続きの途中で、80代の相続人が入院
今回の案件で大きな問題となったのが、手続き中に相続人が入院されたことでした。
相続人はご高齢だったため、ご家族から健康状態についてもご相談をいただいていました。
国際相続では、相続手続きが長期化している間に相続人自身が亡くなってしまうと、さらに次の相続関係が発生する可能性があります。
そのため、香港法律事務所にも状況を共有し、香港側から裁判所への進捗確認等も行われながら、手続きを継続しました。
約1年5か月後、香港裁判所から遺産管理状を取得
手続きを継続した結果、相談開始から約1年5か月後、香港裁判所からLetter of Administration(遺産管理状)が発行されました。
香港側での大きな手続きが一段階進み、いよいよHSBCに残された資産を相続人へ移すための段階に入ります。
ところが、ここでも新たな問題がありました。
相続人が入院中。通常どおり公証役場へ行くことができない
HSBCへの手続きを進めるため、日本側で本人の認証を必要とする場面がありました。
しかし、相続人は入院中。公証役場まで出向くことが難しい状態でした。
そこでOSSJでは、日本側の公証人と相談し、病院で認証を行うための出張対応を調整しました。
香港法律事務所にも事前に書類内容を確認してもらい、日本側で認証後、さらに必要な認証手続きを進め、香港へ返送しました。
今回のように、ご高齢の方や入院中の方が相続人となる国際相続では、通常のケースとは異なる対応が必要になることがあります。
必要書類を香港へ送り、HSBCへ提出
日本側で必要となる対応が完了した後、書類を香港の法律事務所へ送付。
香港法律事務所からHSBCへ必要書類が提出されました。
ここまで来れば、あとは送金を待つだけ——当初はそのように考えていました。
HSBC側の処理が想定以上に長期化
ところが、HSBCへ書類を提出した後も、なかなか資金は送金されませんでした。
香港法律事務所からHSBCへ確認を行っても、処理に時間を要している状態が続きました。
数か月が経過しても着金せず、相続人の健康状態もあるため、OSSJからも継続的に進捗を確認。香港法律事務所からHSBCへ電話や書面などで確認を続けてもらいました。
国際相続では、裁判所の手続きが終わった=すぐ資金を受け取れる、とは限りません。
ようやく「2週間以内に入金予定」と回答
長期間の確認が続いた後、香港法律事務所から、HSBC側より「2週間以内に入金される予定」との回答があった旨の連絡が入りました。
ただ、それまでにも処理が長期化していたことから、お客様には確定事項として期待させないようお伝えし、実際の着金を待つことにしました。
その翌日、日本の銀行から着金の連絡
そして翌日、日本の受取銀行から、相続資金が着金したとの連絡がありました。
2023年11月にご相談を開始してから、2025年10月まで。
約1年11か月にわたった香港相続手続きが、ようやく完了しました。
約1,600万円相当の香港資産を、日本で受け取り
被相続人が香港に残していたHSBC口座について、香港法律事務所と連携して相続手続きを進めました。
途中、追加対応や相続人の入院、出張公証、HSBC側での長期的な処理遅延などがありましたが、最終的に日本の銀行口座への相続資金の着金を確認。
ご相談開始から約1年11か月で、国際相続手続きが完了しました。
「香港に行かなければ相続できない」とは限りません
今回の相続人は日本在住でした。
手続き中に入院されるという大きな問題もありましたが、香港法律事務所、日本側の関係機関と連携することで、手続きを継続することができました。
国際相続だからといって、必ずしもご本人が何度も香港へ渡航しなければならないとは限りません。
ただし、必要となる対応は、被相続人の状況、相続人の関係、遺言書の有無、香港に残された資産の種類、金融機関、裁判所手続きの内容などによって異なります。
海外資産が見つかったら、放置せず早めの確認を
今回のケースでも、相談開始から実際の着金までは約1年11か月を要しました。
特に国際相続の場合、「そのうち対応しよう」と長期間そのままにしてしまうと、相続人の健康状態や家族関係が変化し、手続きがさらに複雑になる可能性があります。
海外に資産があることが分かった段階で、どこに、どのような資産があり、誰が相続するのかを整理しておくことが重要です。
OSSJでは香港・中国本土の国際相続をサポート
OSSJでは現在、香港および中国本土に残された資産の相続手続きについて、日本側の窓口としてご相談を受け付けています。
香港・中国本土それぞれの現地専門家と連携し、お客様からの情報整理、必要事項の確認、関係者との連絡調整、書類の受渡し、認証手続きの調整、長期間にわたる進捗管理などをサポートしています。
現地法上の法律事務や裁判所への申請など、資格を必要とする業務については、各国・地域の資格を有する専門家が担当します。
香港・中国本土の相続でお困りの方へ
「香港や中国本土に銀行口座等の資産が残されている」「何から確認すればよいか分からない」という段階でもご相談ください。




