日本と香港間の現金持ち込み、持ち出しについて

国を跨いで資金を動かす際は色々と注意が必要です。香港からのお金の持ち出しや持ち込みは特に制限なく自由に行えると理解されている方が多いようですが、要注意です。

香港金融視察ツアーが2010年頃にブームとなり、多くの日本人が大金を持って香港に訪れ、HSBCの口座開設をして現金をどんどん入金していた頃は特に制限はありませんでしたので問題ありませんでしたが、現在では持ち込み及び持ち出しに関しましては次の制限があります。

※日本から日本国外に現金等を100万円以上持ち出す際は昔から申告は必要です。


香港に現金等を持ち込む場合

12万香港ドル以上の現金等(現金,小切手,約束手形,無記名債権,トラベラーズチェック,為替,郵便為替)の香港への持ち込みが申告義務化されます。12万香港ドル以上の現金等を香港へ持ち込む場合は,専用フォームに記入して,税関職員に提出する義務があります。

香港から現金等を持ち出す場合

香港から12万香港ドル以上の現金等を持ち出す場合,税関職員から質問があった場合には応じる義務があります。

違反した場合

最大現金500,000香港ドルと懲役2年が科されます。

出典:在香港日本国総領事館ホームページ

香港政府プレスリリース
https://www.info.gov.hk/gia/general/201803/21/P2018032100469.htm
 
澳門政府プレスリリース
https://www.customs.gov.mo/cn/customs6.html

※香港からお金を持ち出して日本に入国するときも100万円以上持ち込みする場合は申告が必要となります。

出典:関税ホームページ

上記は、マネーロンダリング、テロ資金供与を防止するための取り組みとなり、持ち出し、持ち込みが禁止されているわけではありませんが、面倒なことにならないように現金の持ち運びは極力控えて送金等で動かすようにしましょう。