海外出張保険の正しい選び方を徹底解説!加入メリットや支払い保険金の実例もご紹介
海外出張へ行くなら万が一のトラブルを考慮し、海外出張保険へ加入しておくと安心です。
海外出張保険とは、海外旅行保険がベースの保険であり、例えば滞在先での病気・ケガや盗難などが補償対象となっています。日本ではタイ、香港やベトナムなど東南アジアへ海外出張する人も多いですが、まずは現地の生活におけるリスクを把握することが重要です。
本記事では、海外出張保険を選ぶポイントを補償内容や事例も紹介しつつ解説します。
海外出張保険とは、海外出張先での病気やケガ、携行品の損害などに備えるための保険です。
海外では日本と治安や医療事情などが異なるため、安心して出張へ行くためにも適切な補償を選択しましょう。
基本的な補償内容
海外出張保険では、主に以下のような補償があります。
- 傷害死亡、疾病死亡
- 障害後遺障害
- 治療費、救援費
- 個人賠償責任
- 携行品損害補償
- 航空機遅延補償
保険期間によっては以下のトラブルも補償範囲に含まれる場合があります。
- 緊急歯科治療
- 疾病応急治療(旅行前からあった病気が急激に悪化など)
プランを選ぶ際は、保険金が支払われないケースに注意が必要です。例えば、以下の場合は補償の対象外となることを理解しておきましょう。
保険金の種類 | 保険金が支払われない主な場合(一例) |
---|---|
傷害死亡保険金 | 妊娠・出産・早産、特に危険な運動中のケガ |
疾病死亡保険金 | 妊娠・出産・早産、戦争 |
障害後遺障害保険金 | 妊娠・出産・早産、特に危険な運動中のケガ |
治療・救援費用保険金 | 特に危険な運動中のケガ、むちうちなどでそれを裏付ける医学的根拠がないもの |
個人賠償責任補償特約 | 故意、同居親族に対する損害賠償責任 |
携行品損害補償特約 | 妊娠・出産・早産、戦争 |
航空機遅延費用 | 地震・噴火・津波、戦争 |
どういったプランが選べるのかは、保険期間により異なります。各保険会社の補償内容とともに比較検討してみましょう。
労災保険では補償対象外となる範囲に要注意
海外出張であっても、業務中や通勤途中のトラブルには労災が適用されます。
ただし、業務外での事故などでは労災が適用されません。したがって、海外出張保険に加入しておいた方が安心です。
特にプライベートで外出する予定がある場合は、海外出張保険への加入を考えておきましょう。
\日本語で気軽に相談/
海外出張保険に加入するメリット
海外出張保険に加入するメリットとして、以下が挙げられます。
- 高額な医療費に備えられる
- 労災保険でカバーできない範囲に対応できる
海外でトラブルが発生すると、日本とは対応やかかる費用が異なる可能性があります。経済的な側面からみても、保険に加入しておいた方が安心です。
高額な医療費に備えられる
海外で大きなケガや病気に見舞われた場合、予期せぬ高額医療費が発生する可能性があります。
例えばタイ、香港、ベトナムでは以下のような事例がありました。
無保険であれば高額の医療費負担が発生するため、万が一に備えて海外出張保険に加入しておくと安心です。
国・地域 | 事例 | 支払保険金 |
---|---|---|
タイ | ホテルの階段で転倒し受診。離島からプーケットに移動後、外傷性血胸・肋骨骨折と診断され7日間入院。医師・看護師が付き添い医療搬送。 | 939万円 |
香港 | 風邪の症状で受診。その数日後、全身の痛みのため救急車で搬送。敗血症性ショックと診断され19日間入院。家族が駆けつける。医師が付き添い医療搬送。 | 2,617万円 |
ベトナム | 胸の違和感を訴え受診。肺気胸と診断され8日間入院・手術。家族が駆け付ける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 | 412万円 |
労災保険でカバーできない範囲に対応できる
業務中、通勤中の事故等は労災で補償される場合もありますが、それ以外で起きるトラブルに対しては自分で対応しなければなりません。
例えばプライベートで食事や買い物に行く途中で交通事故に巻き込まれてしまった場合、労災では補償の対象外です。
トラブルはいつ発生するか分からないため、労災保険だけに頼らず海外出張保険に加入しておくことをおすすめします。
海外出張保険選びのポイント
以下の事項について事前に確認を
- ケガや病気の補償範囲
- 滞在先でのリスク
- 海外出張のスケジュール
- サポート体制
- 法人契約の有無
ケガや病気の補償範囲
様々な補償の中でも、特に健康に関わる補償内容についてはよく確認しておくことが重要です。
海外出張保険によっては、急な歯痛や妊娠初期の異常による症状なども補償範囲となっている場合があります。ケガや病気に見舞われた際、「補償範囲だと思っていたが違った」という事態になれば、思わぬ治療費が発生するかもしれません。
海外出張時に持病がある、あるいは身体の状態が良くない箇所があるといった場合は特に注意が必要です。急な治療が必要となったケースも想定し、どういった補償が適しているのか検討しましょう。
滞在先でのリスク
海外出張先の治安、交通、衛生、医療などの事情をリサーチしておくことも重要です。日本とはあらゆる面で事情が違う場合、日本での生活とは違うリスクも考慮しなければなりません。
例えば、タイ、香港、ベトナムでは以下に注意が必要です。
国・地域 | 気を付けたい生活上のリスク |
---|---|
タイ | 窃盗、交通事故、衛生面が起因の体調不良 |
香港 | 政治関係の抗議活動 |
香港 | 窃盗、交通事故、衛生面が起因の体調不良 |
海外出張保険の補償内容を決める上でもリスクの把握は必要となるため、トラブル事例なども含めて調べておくと準備がしやすいでしょう。
海外出張のスケジュール
海外出張保険の加入手続きをスムーズに進めるためにも、出張のスケジュールは明確にしておきましょう。
加入手続きの前には、もし海外出張が延期になった場合の手続きなども確認しておくと安心です。
サポート体制
保険会社が365日24時間体制のサポートを備えているかどうかも確認しておきましょう。
タイ、香港、ベトナムなどは日本人も多く滞在しており、日本語が通じる場合もあります。しかし、トラブルはいつ発生するか分からず、その時に日本語が使えるとは限りません。
不慣れな土地では冷静な対応をすることが難しかったり、語学力の問題で現地の人と上手く意思疎通できなかったりする可能性もあります。そのため、保険会社のサポート体制は海外出張保険選びにおいても重要な要素です。
法人契約の有無
個人で海外出張保険を契約する前に、会社が保険会社と法人契約を締結していないか確認することをおすすめします。
すでに会社が契約している場合、補償内容について不足がないか確認しておくことが重要です。もしも会社が契約している補償内容だけでは不十分だと感じる場合は、会社に相談する、あるいは個人で別途海外出張保険を契約することを打診してみましょう。
海外出張保険以外の選択とは?
海外出張保険は、海外保険がベースとなっています。そのため、保険会社によっては「海外出張保険」という商品はなく、海外旅行保険の中で出張者向けプランを展開しています。
もし海外出張保険を探しているもののなかなか見つからないという場合は、各保険会社の海外旅行保険をチェックしてみることをおすすめします。
また、「出張」ではなく「駐在」向けのプランが展開されている場合もあります。滞在期間を確認し、自分が契約すべき保険を選びましょう。
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自分のニーズを明確にし海外出張保険を選ぼう
海外では語学の問題や文化の違いなどから、自分が思うようなトラブル対応が難しくなる可能性もあります。海外出張保険を選ぶ際は、補償範囲やサポート体制などを確認しておきましょう。
業務中や通勤途中であれば労災が適用される場合もありますが、プライベートの時間は対象外です。
トラブルはいつ発生するか分からないため、労災だけに頼るのではなく、海外出張保険に加入することをおすすめします。加入前には、会社ですでに保険契約があるかどうかを確認し、補償やサポートの内容もチェックしておくと安心です。
補償内容を決める際には海外出張先で考えられるリスクを把握し、漏れがないかどうか慎重に確認しましょう。
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