【2024】海外居住中に受け取った満期保険金に税金はかかる?確定申告の有無とは
「海外在住中に満期保険金を受け取った場合、確定申告は必要?」
このようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
本記事では、海外在住中に満期保険金にかかる税金について解説します。
満期保険金は、契約していた保険が満期を迎えたときに、保険会社から支払われるお金のことです。満期保険金は「一時所得」として扱われ、その金額が90万円以上の場合は所轄の税務署に確定申告が必要です。
非居住者の満期保険金は、日本で課税対象となる可能性
日本非居住者は、原則として日本国内源泉所得に対してのみ課税されます。日本国内の保険会社と日本国内で契約を締結し、満期保険金が支払われる場合、その所得は一時所得に該当し、日本国内源泉所得となります。これにより、非居住者であっても日本で課税対象となる可能性があります。
租税条約対象国は税金免除の可能性も
租税条約を結ぶ国であれば所得税が軽減できる可能性があります。租税条約とは、先進国間でお互いに取り決めし、二重課税にならないように措置を取る規定です。
国内法により、非居住者の税制が高くても租税条約の相手国の税率が低ければ、低い方が採用されるというメリットがあるため所得税を軽減できます。
常に条約が改定されている国もあるため、具体的な詳細については専門家に相談し、現地での確定申告をすることが望ましいでしょう。
学資保険を例に、納付税額を解説
満期保険金が発生する生命保険として、養老保険や学資保険が含まれます。この章では、学資保険の納付税額をシミュレーションします。
保険金の受取額の計算レート
【保険契約のモデル】
保険タイプ | 15年満期養老保険 |
---|---|
契約者・受取人 | 本人(配偶者有) |
満期受取額 | 550万円 |
保険料 | -300万円 |
特別控除 | -50万円 |
税引前受取額 | 200万円 |
例えば、満期保険金を550万円を受け取れる契約を結び、保険料を300万円支払ったとします。この場合、満期返戻金を受け取る場合は、特別控除50万円が差し引かれ実際に戻って来る金額は、課税前で200万円となります。
この算出された200万円のうち、
半分(1/2)にあたる100万円が一時所得の課税対象となります。
仮に、海外渡航前の課税対象期間中に給与所得などがある場合は、給与所得控除後の給与の金額と、上記100万円を合算した金額が総所得金額となります。
※本記事では他の所得についての詳細説明は省きますが、ざっくりと計算すると
夫婦、子供二人(扶養)であり、給与所得控除後の所得を483万円とした場合、
483万円 + 100万円 = 583万円(総所得金額)
583万円 ー 291万円 = 292万円(課税所得金額)
※291万円については源泉徴収票などを参考にした概算値です。
( 292万円 × 10% ー 9.75万円)×102.1% =19.49万円 (算出税額)
19.49万円 ー 9.80万円 = 9.69万円(納付税額)
仮に、200万円の利益が出た場合でも総合的に税額計算すると、高額な税金ではないことも分かります。とは言えせっかくの利益に税金が掛かるなんて…と悔しい気持ちもよく分かります。
ただ、ご安心ください。海外の学資保険プランとは違い、課税対象となるような学資保険商品は日本には、ほぼ存在の確認が出来ていません。50万円の特別控除の枠内で課税関係が終了するご契約が多いと思います。一方、海外の学資保険では税金を払ってでも大きい利益を得られるプランが多いのも事実です。海外の学資保険にご興味のある場合は、ぜひ一度ご相談ください。
また、意図せずに保険の受取金を妻(第三者)にした場合、贈与税が対象となりそれこそ、思わぬ場面で税金を取られ、脱税などと言われますので、受取人の選定には注意が必要です。
\海外口座の解約や、お金のお困りごとなら/
専門的な相談は税理士や専門機関へ相談を
海外在住中の税金については、自分だけでは判断することが難しい場合がほとんどです。自分ひとりで悩んで解決しない場合には、税理士や専門機関へ相談することも大切です。
海外保険について分からない点や、その他海外口座のサポート、具体的な保険解約などの翻訳通訳サポートはOSSJで対応しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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