海外送金に必要な書類は?ゆうちょ・三井住友・楽天銀行とWiseを例に徹底解説!
海外への送金には書類が必要だと聞いて慌てることありませんか?
どんな書類を準備すればいいのか不安に感じる方もいるでしょう。
日本からの海外送金には、基本的に書類の提出が必要です。
この記事では下記4つのポイントをお伝えしています。
- 海外送金に必要な書類の種類
- ゆうちょ・三井住友・楽天銀行それぞれに必要な書類
- 海外送金サービスWiseで必要な書類
- 被仕向送金における書類の必要性
本記事は、日本在住者向けの情報を中心に記載しておりますが、海外送金サービスWiseに関しては海外在住の方へ向けた内容も記載しております。
まずは準備すべき書類を確認していきましょう。
ここでは、
- 個人が送金する場合
- 法人が送金する場合
の2つに分けて、多くの場合に必要となる書類を解説します。
個人が送金する場合
個人の方が海外送金の手続きをする際は、本人確認書類が必要です。
以下の書類を用意しておきましょう。
- マイナンバーカード
- 通帳、印鑑、送金目的がわかる書類
マイナンバーカードを作っていない方は、運転免許証または在留カード+通知カードを準備します。
銀行に届出をしている氏名・住所に変更がある場合は、前もって変更手続きを済ませましょう。
また、送金目的が分かる書類とは、留学先の授業料の請求書や受取人との関係が分かる書類のことです。家族あての送金なら戸籍謄本や婚姻証明書など、留学費なら学校からの請求書などを用意しておきます。
※注>必ずしも提出を求められるとは限りませんが、準備しておくと安心です。
法人が送金する場合
法人の方が海外送金の手続きをする際は主に下記の書類が必要となります。
- 法人番号通知書
- 国税庁ウェブサイトの企業番号掲載部分を印刷した書類
- 発行から6カ月以内の登記事項証明書の原本、もしくは写し、印鑑証明書の原本、国税・地方税の領収書の写し
提出が必要な書類は銀行によって異なります。
来店時に本人確認をされる場合もあるので免許証等の本人確認書類も持参するとよいですね。
\日本語で気軽に相談/
ゆうちょ・三井住友・楽天銀行での海外送金に必要な書類
続いて、銀行ごとに必要な書類をまとめました。
3行で共通する書類もあります。
Webサービスがある場合には書類の必要性や提出タイミングが異なるため事前に確認しておきましょう。
ゆうちょ銀行(郵便局)
ゆうちょ銀行の窓口から海外送金する場合、以下の書類や持ち物が必要です。
- 本人確認書類
- 国際郵便振替請求書 (口座間送金用→事前にWebで作成可)
- 総合口座通帳またはキャッシュカード
- お届け印
- マイナンバーが確認できる書類(手続きの都度必要)
- 送金目的や受取人との関係、送金原資等が確認できる書類
ゆうちょダイレクトを利用する場合でも、後日郵送にて各種書類の提出・送付を求められる場合があります。
ちなみに、ゆうちょダイレクトからはマイナンバーの提出ができません。
ゆうちょダイレクトを使って国際送金をする場合には、あらかじめ、郵便局の貯金窓口・ゆうちょ銀行店舗にてマイナンバーの登録が必要です。
「送金原資がわかる書類」とは、給与明細や売上報告書、確定申告書などを指します。
送金資金の出所を銀行に提示するための書類です。
三井住友銀行
三井住友銀行の窓口から海外送金する場合、以下の書類や持ち物が必要です。
- 本人確認書類
- 通帳・届出印 (Web通帳の場合は口座番号がわかるもの)
- マイナンバーが記載されている書類
- 取引の詳細を確認するための書類
- 送金目的や受取人との関係、送金原資等が確認できる書類
三井住友銀行では、マネーロンダリングに関する金融庁ガイドラインに沿って、取引時確認(氏名・取引目的・職業など)があります(詳細はこちらをご覧ください)。
送金に関する契約書や請求書を求められる場合があるので事前に準備しておきましょう。
受取人との関係が確認できる書類とは、戸籍謄本や婚姻証明書などのことです。
楽天銀行
楽天銀行の窓口から海外送金する場合、まず口座開設とともに海外送金の利用申し込みが必要です。
このときマイナンバーの提出が必須となります。
また、長期間口座の利用がない場合や、楽天銀行側が必要と判断した場合、海外送金利用時に本人確認書類の提出が必要です(スマートフォンアプリまたは郵送にて提出)。
日本国籍以外の方は在留カードまたは特別永住者証明書の提出、さらに運転免許証やマイナンバーカードなど計2点の提出を求められます。
楽天銀行や中継銀行が必要と判断した場合、追加で書類の提出を求められる可能性があります。
「送金内容詳細に対するご回答や、ご回答内容が確認できる書類の提出」と記載されているため、送金内容を確認できる契約書や請求書が必要になると思われます。
ちなみに、楽天銀行では事業目的の資金受け取りはできないので注意してください。
Wiseで海外送金するのに必要な書類は?
大手海外送金サービス「Wise」では、銀行の手続きに比べて必要書類が少なくなります。
Wiseに提出する書類について、
- 口座開設に必要な書類
- 海外在住者が口座開設する場合
- 海外送金に必要な書類
上記の3つに分けて解説します。
Wiseの口座開設に必要な書類
Wiseで口座を開設する際は、日本在住者と海外在住者で用意する書類が異なります。
【日本在住の場合】
口座開設時に必要なのは以下の2つのみです。
- 顔写真付き身分証明書 (マイナンバーカード・運転免許証・パスポート・在留カード※すべて日本のもの)
- マイナンバーが確認できる書類
マイナンバーカードのみで身分証と確認書類の2つに該当するので、マイナンバーカード1枚でも問題ありません。
送金目的を証明する書類は口座開設時には不要です。
海外在住者がWiseで口座開設する場合
【海外在住の場合】
海外に住んでいる場合、パスポートなどの身分証明書と、現在の海外住所が確認できる書類で本人確認が可能です。マイナンバーは必要ありません。
「現在の海外住所が確認できる書類」とは以下を指します。
- 公共料金の請求書:電気、ガス、電話(携帯電話の請求書は不可)
- 銀行もしくはクレジットカードの取引明細書
- 税金の通知書
- 運転免許証(住所と有効期限が記載されているもの)
- 他の金融機関や政府機関発行の書類
- 車両検査証
身分証とあわせて忘れずに用意しましょう。
Wiseで海外送金するときに必要な書類
Wiseから初めて送金するときは本人確認が必要です。
送金時も口座開設時同様、日本在住と海外在住で必要となる書類が異なるため注意してください。
日本在住の場合はマイナンバーカード1枚か、マイナンバー通知カード(6カ月以内に取得した住民票でも可)+日本の顔写真付き身分証明書を用意しましょう。
生活拠点を海外にしている、または日本における居住期間が1年未満の方はパスポートなどの身分証明書+海外住所が確認できる書類が必要となります。
海外送金時の「海外住所が確認できる書類」とは以下を指します。
- 銀行もしくはクレジットカードの取引明細書(実際の明細書の写真もしくはスキャン、またはPDF)
- 地方税の通知書、イギリスの歳入税関庁(HMRC)からの通知書
- 車両検査証もしくは納税通知書
- 運転免許証(住所と有効期限が記載されているもの)
- 他の金融機関や政府機関発行の書類
いずれもスマートフォンから画像を撮影する形で提出するため、操作画面に従って撮影・ファイルを添付しましょう。
また、送金金額によっては送金原資が確認できる追加書類の提出を求められます。
\日本語で気軽に相談/
被仕向送金にマイナンバーは必要?
被仕向送金(ひしむけそうきん)とは、海外からの送金を受け取ることを指します。
被仕向送金にもマイナンバーの提出は必要です。
2016年1月以降、日本国外の被仕向送金もマイナンバーの届け出が法令で義務付けられました。銀行によってもマイナンバーの提出タイミングは異なるので確認しておきましょう。
Wiseに関しては受取人の口座開設は不要です。Wiseのサービスによって受取人の銀行口座へ直接入金されます。
受取口座のある銀行が日本の場合は、その銀行にマイナンバーの提出が必要となるため注意しましょう。
よくある質問
Q:マイナンバーを求められるのはなぜですか?
銀行は、海外送金にもとづく関連書類を作成し国税局に提出します。
このとき銀行が提出する書類にマイナンバーを記載するため、海外送金の利用者にマイナンバーの提出を求めているのです。
マイナンバーによって送金者を紐づけられるので不正な送金やテロなどを防ぐことができます。
Q:マイナンバーを提出しないとどうなりますか?
マイナンバーの提出は任意の手続きと、提出必須の手続きがあります。
任意・必須の項目は法令で決められており、銀行間で共通です。
海外送金においてマイナンバーの提出が必須の項目は、以下のとおりとなります。
- 海外向けの仕向送金
- 海外からの被仕向送金、被仕向送金小切手
\日本語で気軽に相談/
まとめ:海外送金には複数の書類が必要
今回は、海外送金の手続きに必要な書類について解説しました。
銀行での手続きにおいて共通して必要なのは、主に次の5点です。
- マイナンバーカード
- 本人確認書類
- 通帳
- 届出印
- 送金目的や受取人との関係、送金原資等が確認できる書類
世界的に、マネーロンダリングを防止するための本人確認が重要視されています。その為、個人がしっかりと特定できる書類を金融機関に提出する機会が多いかと思います。上記を参考にしつつ、何度もやり直す必要がないよう、書類は事前にしっかりとそろえて手続きに臨めるとよいですね。